一般社団法人ウェルネスフード推進協会

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セミナー/イベント

2025年11月26日

【開催報告】第4回ウェルネスフードサロンを開催しました(2025/11/18)

2025年11月18日(火)、日本橋ライフサイエンスビルディングにて、「第4回ウェルネスフードサロン」を開催しました(共催:一般社団法人ウェルネスフード推進協会、株式会社RDサポート、株式会社アイメックRD)。ウェルネスフード業界に関わる多様なプレーヤーが一堂に会し、「交流」と「実務に資する知見の共有」を両輪とする本サロンの趣旨のもと、終始活気ある意見交換が行われました。

第4回となる今回は、「食品素材開発とエビデンス」をテーマに掲げ、名古屋大学 名誉教授/株式会社フードファクターサイエンス 代表取締役の大澤俊彦氏、野菜で健康研究所株式会社 代表取締役の中田光彦氏をお迎えしました。冒頭では、ウェルネスフードを取り巻く環境変化や、エビデンスに基づく素材開発の重要性が共有され、参加者の期待感が高まる中でプログラムがスタートしました。

中田氏★.jpg

中田氏からは、機能性表示食品の届出サポートや未利用資源の有効活用を軸とした事業展開について、ご自身の取り組みを具体的な事例を交えながらご紹介いただきました。「日本人の野菜摂取量の向上」に向け、「量より質を重視した機能性表示推進」というコンセプトのもと、市場ニーズから逆算したニーズ主導の開発アプローチ、文献調査と国内生産者との連携、そして生活者の具体的な悩みに応える商品設計のプロセスが示されました。

大澤先生★.JPG

続いて登壇した大澤氏からは、アカデミアの立場からフードファクター研究の歩みが紹介されました。有機化学から食品機能性研究へと軸足を移し、32年にわたって研究を蓄積してきた経緯、そして「フードファクター」という概念を世界で初めて提唱するに至った背景と意義が語られました。また、機能性を軸とした「フードペアリング」の新たな考え方にも話題が及び、食品素材同士の組み合わせによって新たな機能性を見出す可能性が示されました。

トークセッション★.JPG

後半の質疑応答およびトークセッションでは、腸内環境と個別最適な食の関係性、オーダーメイド栄養の実現可能性、未利用資源の価格設定や安定供給の課題など、研究・ビジネスの現場に直結するテーマについて活発な議論が交わされました。中田氏からは「国内原料の活用をさらに推進していくこと」の重要性が、大澤氏からは「既存素材の組み合わせをより深く追求すること」や「フードペアリングを通じた新機能発見への期待」が示され、安心して素材を調達できる体制づくりが喫緊の共通課題として共有されました。

交流会タイム★.JPEG

プログラム終了後には交流会を開催し、登壇者と参加者が立場を越えて直接意見交換を行いました。名刺交換や情報共有が各所で行われ、新たな連携の芽が生まれるなど、終始和やかかつ前向きな雰囲気の中で交流が深まりました。本サロンが、ウェルネスフードに携わる皆さまにとって、実務に役立つ知見を得るとともに、新たなつながりを育む場となっていれば幸いです。

ご参加くださった皆さま、開催・運営にご協力いただいた関係者の皆さまに、心より御礼申し上げます。次回のウェルネスフードサロンでも、業界の発展とより良いウェルネスライフの実現につながる学びと交流の機会をお届けしてまいります。